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5.2.1 エノン写像

ここでは、本研究で学習に用いたカオスアトラクタについて説明する。 本研究ではニューラルネットワークの学習対象として、 エノン(M.Hénon)によって提案されたエノン写像を用いる。 エノン写像の式は式(5.1)で表される。

  equation356

この写像は、非線形項が二次関数一つの単純な差分方程式であるが、 面積縮小型に見られる典型的なカオスアトラクタを持っている。 エノン写像のダイナミクスを図5.1に示す。

   figure363
図 5.1: エノン写像

ここでのパラメータは、左図が a = 1.4 、b = 0.3、 右図が a = 2.1 、b = -0.3 である。 またそれぞれの初期値は、左図が x(0) = 0.1 、y(0) = 0.0、 右図が x(0) = 0.6 、y(0) = -0.1 である。 本実験では、左のアトラクタを学習に用いることにする。



Deguchi Toshinori
Wed Jul 12 17:04:26 JST 2000