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第6章 結言

本実験では、離散時間モデルのニューラルネットワークに バックプロパゲーションという学習則をもちいて、 差分方程式のカオスアトラクタを学習させた。 実際にニューラルネットワークにエノン写像、折り曲げ模様の写像を 学習させ、その結果を確かめた。

また教師信号を受けとらない素子を設けて内部情報を持たせることにより、 一つのニューラルネットに二種類のカオスアトラクタを 学習させることが可能である。ここでは前述の エノン写像、折り曲げ模様の写像の両者を学習させた。 その際定数 tex2html_wrap_inline1446 及び tex2html_wrap_inline1474 を順次小さくすることにより、 高速かつ振動させることなく学習が可能となった。

一つのニューラルネットに二種類のカオスアトラクタを 学習させた場合の出力が一方のアトラクタから他方へと 切り替わる様子を調べた。その際、5回以上ループさせる ことでどちらかのカオスアトラクタを確実に出力することが可能となった。 また、出力を調べることにより教師信号を受けとらない素子も 何らかの学習を行なっていることが確かめられた。

謝辞

最後に、本研究を進めるにあたり、本科での卒業研究から三年間多大な 御指導を賜わりました出口利憲先生に深く御礼申し上げます。 また同研究室で助言、協力してくださった専攻科卒業生の 徳島大己氏、同研究室の浅川新也君、畑中 誠君、寺井 豊君、森田 治彦君、 廣瀬将丈君に深く感謝いたします。



Deguchi Toshinori
Wed Jul 12 17:04:26 JST 2000