ファジィ制御の基礎理論
 
 ファジィ制御では「もし、状況が〜〜だったら、○○を行う」という文章の形(IF-TEHN形式)で複数のルールを用意し、そのルールに基づいて制御を行います。これは人間の行動から構成されたもので、例えば人間は、もし、暑いのであれば、

ルール1:「もし、暑いのであれば、服を脱ぐ」
ルール2:「もし、暑いのであれば、冷房を入れる」
ルール3:「もし、暑いのであれば、我慢する」


などの複数のルールに基づいて、"服を脱ぐ"、"冷房を入れる"、"我慢する"の中で適当なものは何かを考えて(推論して)行動を決定しています。上記したような人間のルールを数式で表すと次のようになります。(ここで、「x is A」を前件部「y is B」を後件部といいます。上の例では「暑い」が前件部であり、「服を脱ぐ」が後件部になります。)

ルール1 : If x1 is A11 and x2 is A12 , then y is B1 .
ルール2 : If x1 is A21 and x2 is A22 , then y is B2 .
ルールm : If x1 is Am1 and x2 is Am2 , then y is Bm .


 実際のファジィ制御でも同じように複数のルールの中から推論を行い、実行すべき制御を決定しています。しかし、それには、「暑い」、「大きい」、「高い」などの曖昧な言葉をコンピュータに理解させるための表現法、更にそれを用いた制御ルールによる推論法が必要となります。

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