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: 学習・想起方法 : 実験方法 : 実験方法   目次


実験に用いたネットワーク

2.4節に示したカオスニューロンによる 相互結合型ネットワークを実験に用いた。

ただし、外部入力の数は1つのニューロンに対して1つとした。 つまり、式(2.8)において $M$は外部入力の数を表す記号であるため、$M = 1$となる。 また、外部入力に対する結合荷重$v_{ij}$は全てのニューロンにおいて一様とし、 その値は2.0とした。

ニューロンからの出力値の範囲は$-1$から1までとしたため、出力関数として、 式(2.4)を変形した式(4.1)を用いた。


\begin{displaymath}
f(y) = \frac{2}{1+\exp(-\frac{y}{\epsilon})}-1
\end{displaymath} (4.1)

シグモイド関数の傾きの緩急を表す定数$\epsilon $を0.015として実験を行なった。 カオスニューロンの応答と$\epsilon $の関係を示した 図 2.5から明らかなように、 $\epsilon = 0.015$のとき、カオスニューロンはカオス的挙動を示す。

時間減衰定数については、外部入力項が$k_s = 0.95$、相互結合項が$k_f = 0.1$、 不応性項が$k_r = 0.95$とし、不応性項をスケーリングする定数$\alpha = 2.0$とした。 これらの値は、過去の研究により適当と判断された値である。

なお、外部入力項$\xi_i(0)$、相互結合項$\eta_i(0)$、不応性項$\zeta_i(0)$の 初期値は全てのニューロンにおいて0とし、 結合荷重$w_{ij}$についても初期値は全て0として実験を行なった。



Deguchi Lab. 平成20年2月29日