ネットワークに学習させるパターンは、1、の2値からなるランダムのパターンとした。
パターンをネットワークに学習させるために、 3.2節に説明した逐次学習法を用いた。
番目のパターンを入力したネットワークで全てのニューロンの状態を更新し、
逐次学習法により
番目のパターンを学習させる
(条件式(3.2)の成立するニューロンの結合荷重を
式(3.1)に従い変化させる)。
これを50回繰り返した後、(
)番目のパターンを同様に入力し、
連続して50回学習させる。
このようにして全てのパターンについて順に学習させていく。
(最初のパターンから最後のパターンまで順に50回ずつ学習させることを1セットと呼ぶ。)
本実験では100セットの学習を行なった。
100セットの学習が終了したネットワークと同一の素子数、 同一の結合荷重値を持つマカロック・ピッツのニューロンモデルにより構成された 相互結合型ニューラルネットワークに対して、学習させたパターンを入力し、 その出力が入力と全く同一のパターンであるとき、 そのパターンの学習が成功したと見做す。
100セットの学習が終了した後、外部入力を全て0として、
3000回ネットワークの状態を更新させ、動的想起状態とした。
学習したパターンと同一のパターンが想起されたとき、
そのパターンの想起が成功したという。
ネットワークの状態を3000回更新する中で、何種類のパターンが想起されたかを調べた。
(動的想起においてパターンは周期性を持って出力される。
状態を更新する回数を3000回としたのは、その周期を含むのに十分となる数のため。)