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 : 時刻 t+1 におけるi 番目のニューロンの出力
  : 時刻 t+1 におけるi 番目のニューロンの出力 : 外部入力項に対する時間減衰定数
  : 外部入力項に対する時間減衰定数   
  : 他のニューロンからのフィードバック入力項に対する時間減衰定数
  : 他のニューロンからのフィードバック入力項に対する時間減衰定数
   
  : i 番目ニューロン自身の不応性の時間減衰定数
  : i 番目ニューロン自身の不応性の時間減衰定数   
  : j 番目の外部入力
  : j 番目の外部入力 : j 番目の外部入力
   : j 番目の外部入力   から i 番目
のニューロンへの結合係数
  から i 番目
のニューロンへの結合係数 :  j 番目のニューロンから i 番目のニューロンへの結合係数
  :  j 番目のニューロンから i 番目のニューロンへの結合係数 : i 番目ニューロンの閾値
  : i 番目ニューロンの閾値 
式(3.4)において、i 番目のニューロンの内部状態を、 項の持つ意味的に分離すると式(3.5)のようになる。
 : i 番目ニューロンにおける外部からの入力に関する内部状態項
  : i 番目ニューロンにおける外部からの入力に関する内部状態項 : i 番目ニューロンにおけるネットワーク内の他のニューロンから
のフィードバックに関する内部状態項(相互結合を表す項)
  : i 番目ニューロンにおけるネットワーク内の他のニューロンから
のフィードバックに関する内部状態項(相互結合を表す項) : i 番目ニューロンにおける不応性に関する内部状態項
  : i 番目ニューロンにおける不応性に関する内部状態項
これを用いると、i 番目のニューロンの出力は、
と表すことができる[5]。 式(3.5)と式(3.6) を視覚的に表したものが図 3.2 である。