カオスニューロンを構成要素とするニューラルネットワークを カオスニューラルネットワーク(chaotic neural networks)と呼ぶ。 このモデル図を図 4.3 に示す。
カオスニューラルネットワークのモデルの構成要素としてのニューロンモデルを 定式化するにあたって、 ``ホップフィールドのニューラルネットワークを典型例とする、 そのニューラルネット内のニューロンからのフィードバック入力''を考慮すると、 カオスニューロンモデルのダイナミクスは、次式のように表わされる。
ここで、各変数、定数は、
となる。また、ニューロンの内部状態 ,
を
式(4.8),式(4.9)のように定義すると、
式(4.7)は式(4.10)となる。
更に、関数 g , h を恒等関数(g(x)=x)として扱うと、 式(4.8)(4.9)は 式(4.11)(4.12)のように単純化される。
式(4.10)(4.11)(4.12)は、神経細胞の持つ空間的加算、 連続的しきい値作用及び、不応性をすべて持ち合わせ、 既存のニューラルネットワークモデルの多くをそのパラメータや関数の簡単化 によって内含する``カオスニューロンのモデル''である。