元の英文 |
If you should tell, say, a elementary school child that refrigerators used to be made of wood and did not use electricity, they would probably not believe you. They would say without electricity they couldn't have worked. |
和訳 |
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これは今の高専生の英語力を考慮して作成した英文である。あきらかに一番上の訳は話が繋がらず 読みにくいものになっており、2番は日本語を「文法的」に編集したので少しはましである。 なぜこのような読めない訳ができてしまう のか、それは翻訳したあとの「日本語」に違和感を覚えないほど、日本語能力が低いか想像力が ないからである。また、訳文が間違っていないことだけに満足して、他人にも理解できるものを 作成する意欲が無いに等しいからであると考える。逆にある程度の日本語文章作成能力と 状況判断能力があれば、英文に完全沿わずともそれに近く、読めるものができるはずである。 ここで ``If you should tell, say, ...'' という表現と ``They would say ...'' という表現が 使われている状況を考える。最初の表現は ``refrigerators used to be ..." を今の小学生に言った場合、どのような反応が見れるかを示しており、それに対し ``They would say ...''は小学生が「反論」を述べているという場面である。これらの場面を 考えて和訳を行うと、
和訳 |
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となる。このように英文が使われている場面を少しは考え、日本語を変更するだけでだれでも理解できる 和訳が可能となるはずである。
日本は「翻訳天国」で、少しでも売れそうな外国語の本が出版されるとすぐ訳本が出る。 しかし、上記で示したように、訳のなかには極めて読みにくいものが多い。そして、「翻訳天国」である こと自体が、日本人の英語能力を低くしている。塾に来る大学生で、大学で専門の授業受けている 者がいる。その授業で使われる教科書は英語であるが用意された訳本を使用し、直訳に近い訳に慣れて しまっているため、何時までたっても「読める」和訳ができない。