本研究で用いたカオスニューラルネットワークは3.4節に示した相互結合型ネットワークとした。
このネットワークでは外部入力の数を表すがあるが、実験では外部入力の数は1つのニューロンに対して1つとし、
とした。
また、外部入力に対する結合荷重
は全てのニューロンにおいて2.0で一様とした。
ニューロンからの出力値の範囲はから1までとしたため、出力関数として、式(2.4)を変形した式(5.1)を用いた。
シグモイド関数の傾きの緩急を表す定数は0.015として実験を行なった。
図 5.1に示すカオスニューロンの応答と
の関係から明らかなように、
では、カオスニューロンはカオス的挙動を示す。
その他の定数についても、過去の研究より適当と判断された値を用いた。具体的には時間減衰定数については外部入力項が、相互結合項
、不応性項が
とし、不応性項をスケーリングする定数
とした。
なお、外部入力項、相互結合項
、不応性項
の
初期値は全てのニューロンにおいて0とし、結合荷重
についても初期値は全て0として実験を行なった。