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実験結果

入力パターンをパターン(1),(2),(3)としたときの実験結果をそれぞれ図5.125.135.14に示す。

図 5.12: 入力パターンを変えたときの学習能力の比較:パターン(1)
\includegraphics[scale=1.0]{data/comp5.eps}

図 5.13: 入力パターンを変えたときの学習能力の比較:パターン(2)
\includegraphics[scale=1.0]{data/comp5-2.eps}

図 5.14: 入力パターンを変えたときの学習能力の比較:パターン(3)
\includegraphics[scale=1.0]{data/comp5-3.eps}


表 5.8: 入力した全てのパターンの学習成功に要した,同一パターン連続入力回数:パターン(1)
$\Delta w$の変化のさせ方 同一パターン連続入力回数
$\Delta w =$一定の場合 77
変化させた場合 62

まず図5.12からは,$\Delta w$を変化させた場合の方が学習能力が高いということがわかる。同図を見ると,変化させた場合のほうが上側に位置している。また,表5.8にまとめたように,全パターンの学習に要する同一パターン連続入力回数も,$\Delta w$を変化させた場合のほうが10回以上少なく済んでいることがわかる。よってこの場合は,学習能力が向上したと考えられる。

次にパターン(2)を入力とした場合の図5.13では,一概に学習能力が向上したとはいえない。というのは,$\Delta w$を変化させた場合のグラフが一定の場合のグラフよりも下回っている箇所が見られるからである。同一パターン連続入力回数が70以上のあたりがその箇所である。これ以下のときは$\Delta w$を変化させた場合のほうが良い結果を出しているが,それ以上のときは逆に悪くなっていることがわかる。よって,この場合においては$\Delta w$を変化させることで学習能力が向上したと言い切ることはできない。

最後に図5.14からは,$\Delta w$を変化させた場合の方が学習能力が高いということがわかる。$\Delta w$を変化させたときのほうがグラフが上側に位置しているからである。ただし,学習能力の向上は決して大きいものではない。両グラフの前半部分はほぼ重なっており差がない。また同一パターン連続入力回数が100回の時点での学習成功パターン数の差は5で,これも大きな差とはいえない。よって,この場合はわずかに学習能力の向上が見られたということができる。



Deguchi Lab. 2016年3月1日