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ニューロンとは

ニューロン(neuron)とは生物の脳を構成する神経細胞のことで、情報処理と伝播能力において特に優れている。 脳の神経構造は非常に複雑であるが、基本的には図 2.1に示すようなニューロンが構成素子となっている。 成人の脳の場合ではこの細胞が100億から1000億程度あるといわれており、3次元的に集まって回路網を形成している[4]。

図 2.1: ニューロン
\includegraphics[scale=0.6]{eps/01.eps}

ニューロンは大きくの3つの部分に分けられ、送路にあたる軸索(axon)、ニューロンの入力である樹状突起(dendrite)、核が存在する細胞体(cell body)がある。

軸索は細胞体からの信号を他のニューロンに伝えるためのもので、いわばニューロンの出力用繊維である。

樹状突起は、他のニューロンからの信号を受け取る部分であり、他のニューロンの軸索の末端と結合する。この結合部分をシナプスと呼ぶ。 この結合部分において、軸索と樹状突起が直接結合しているわけではない。シナプスでは軸索の末端において化学物資を放出することによって情報伝達を行う。 1つのニューロンで数千本から数万本の軸索から信号を受け取る。したがって多数の軸索と結合するには、樹状突起のような枝をつくって軸索との結合箇所を広げる必要がある。

細胞体は、その多数の入力信号をもとになんらかの計算を行い、計算結果は軸索を伝わって他のニューロンへ伝達する。



Deguchi Lab. 2015年3月4日