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ニューロンモデル

実際のニューロンの構造や情報伝達の仕組みは複雑である。脳はそのようなニューロンの集合体であり、その接続も複雑なものである。 ニューラルネットワークは、脳をモデルにしたものではあるが、実際のニューロンを完全に模倣することを目的としていない。 目的はニューロンの情報伝達の特徴を抽出し、それを数学的に表現して、それらを用いたネットワークを工学的に応用することである[1]。

ニューロンモデルは様々であるが構造は同じである。ニューロンが、多数の入力信号をひとつの出力信号に変換する単位制御素子であると仮定する。 するとニューロンの機能は、入力の強度とシナプス加重と活性化関数によって表現できる。 活性化関数は、ニューロンが発火するかどうかを決定するための関数である。図 2.2にニューロンの構造を示す。

図 2.2: ニューロンモデル
\includegraphics[scale=0.6]{eps/02.eps}

図 2.2$x_1$, $\cdots$, $x_i$, $\cdots$, $x_n$ はニューロンへの入力信号である。$w_1$,$\cdots$, $x_i$, $\cdots$, $w_n$ は結合荷重である。 この結合荷重がユニット同士の結合の度合いを表している。このように重みのついたそれぞれの入力値 $w_ix_i$ はユニット同士で総和 $u$ をとり、その関数値と活性化関数 $f$ によって出力 $y$ が決まる。出力 $y$ はさらに他のニューロンへの入力となる。



Deguchi Lab. 2015年3月4日