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4.6 学習3改−学習回数を増やす

学習3までは学習パターン列の入力回数を 1000回として行なってきた。それは 図 4.4、図 4.6、図 4.8 を 見れば、ニューロンの出力の結果が教師信号に完全に一致し、また出力値としても ほぼ1または0となっていたからである。

しかし tex2html_wrap_inline1230tex2html_wrap_inline1236tex2html_wrap_inline1242 の推移を見ると、まだわずかながら学習の余地が あることがわかる。これらの値は少しの変化で動作が大きく変わる性質を持って いるので、さらに学習させてみることにした。

学習1・2については学習のさせ方自体に問題があるので、学習3について 5000回の 学習を行なった。すると、学習パターン列に対する反応は図 4.19 の ようになり、非常に明確な反応を示している。平均誤差は 1000回のとき 0.1034 で あったのに対し、学習3改では 0.02046 になった。

このネットワークに、先ほどと同じ順番のランダムな入力パターンを与えたときの 結果を図 4.20 に示すが、学習 1000回の図 4.9 に 比べ、さらに改善されたことが分かる。

誤った反応を示す箇所について、発火すべきところで発火していない箇所は 1点、 そして発火すべきでないところで発火している箇所は 9点ある。 後者の場合について調べると、同図の上段左端から 5番目では W-X-T-T-W と 周期パターン1と酷似した入力であることが分かる。このように周期パターンと わずかな違いしかない場合に反応を誤っている。

   figure556
図 4.19: 学習3で用いたパターン列(学習 5000 回)

   figure570
図 4.20: 学習3のランダム入力に対する反応(学習 5000 回)



Deguchi Toshinori
1998年04月01日 (水) 12時03分23秒 JST