まず,調査するにあたって,多くのパターンを作成する必要がある。 そこで,本研究で用いた,乱数を使ってランダムなパターンを作成する方法について 説明する。
図 1.1 のパターンはすべて,白と黒の割合がほぼ等しいので,
白と黒をそれぞれ 0, 1 とした時の平均を 0.5 となるようにする。
そのため,単純に乱数によって順に 0, 1 を振り分けると,平均値が
すべて 0.5 となるとは限らないので,次の手順で行なう
(図 7.1 の作成例参照)。
なお,作成するパターンは,特殊パターンと同じ の 100 個の成分を
持つものである。
まず,(1) のように一列目から順に白黒の配分を 0 から 10 の乱数を使って決める。 ただし,白または黒が 50 より多くなる場合は,強制的に値を決める。 (2) で,各列ごとに配分した数になるように 1, 0 の乱数を発生させる割合を 変えて,あとは (1) の要領で白黒の配置を決める。 (3)(4) は,(1)(2) で強制的に決めた部分に白または黒がかたまってしまうので, これを改良するものである。 (3) はかたまりをばらすための,(4) は他のパターンとのかたまりの位置を変え, 相関内積をなるべく小さくするためのものである。 (3) は部分的に,(4) は全体的に,乱数を使ってどこをどのように入れ換えるかを 決定する。
なお,相関内積値の細かい設定は,次節で説明する内積値の計算で値を求めてから, この設定を満たしているかどうかを判定し,設定どおりにパターンを変更する。