パターンの相関内積と想起の関係を調べるために,作成したパターンの内積値を 調べる必要がある。 次に,パターンの内積値の計算を行なう。
まず,パターン と
の相関内積を求めるには,
次式のように行なう。ただし,
で,
,P をパターン数,N を各パターンの要素数とする。
ここで,ベクトルの内積と合わせるために,直交のとき内積値が 0 となるようにする。 そのために,白を -1 黒を 1 として計算する。 実際に使用するパターンは,0, 1 なので,次のように計算する。
これで,相関内積を求めることができる。しかし,実際にこの内積値と想起の関係を 調べるには,自由に内積値を変更できるほうが便利である。 そこで,本研究では,内積値を調べながら,調査する条件にあった値に変更できる ようにした。この手順は,次のようである。
この条件には,調査の仕方に伴い,直交数,相関内積の平均値の範囲の指定を行なう (第 7.3 節参照)。 付録 B では,これらの指定ができるプログラムを掲載している。
次節では,ここまでで作成したパターンを,実際にサーチアクセスを実行し,想起度を 調査する方法について述べる。