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サーチアクセスの仕組みについては,第 6 章で述べたが,
ここでは本研究で用いた方法について述べる。
昨年までの研究[1, 2]では,パターンに特徴を割り当て,特徴抽出・比較に
バックプロパゲーション(back-propagation, 逆伝搬法)を用いることにより,
ニューラルネットワークのみでサーチアクセスの実現を成功させている。
しかし,特徴による検索は,本研究では,次のようなことから省略し,直接
パターンの入力を行なうことにより,検索を行なっている。
- 昨年までの研究で成功している
- 重点においていない(パターンそのものの相関内積に重点をおいている)
- 調査するパターン数が多い(特徴の割り当ての手間を省く)
また,特徴比較の変わりに,入力パターンと出力パターンの比較を行ない,
これによりシナプス前抑制の制御を行なっている。
この比較による抑制信号は,入出力パターンの距離を使用している。
この距離 Z の計算は,次式のようになる。ただし,バックプロパゲーションとの
置換えができるように,バックプロパゲーションの出力と
同じ
とした。
これらを考慮すると,図 6.1 の構成は,
図 7.2 のようになる。
図 7.2: 調査用のネットワークの構成
これで,パターンの相関内積と想起度の関係を調べることができる。
次節より,これらを使った調査の結果と考察について述べる。
Deguchi Toshinori
1996年09月05日 (木) 11時50分24秒 JST