next up previous contents
Next: 遅れ時間1の遅れ学習の学習後の出力誤差 Up: 遅れ時間1の遅れ学習の学習時の出力誤差 Previous: 移動距離の出力誤差

回転角度の出力誤差

学習時の回転角度の誤差を図 6.4 に示す。 この結果を見ると、教師信号No.3が、回転角度の誤差が最大となっている。 また、教師信号No.1、No.2は、教師信号No.3よりも小さな値で収束しているので、学習ができていると言える。 しかし、教師信号No.3は始めから約0.2でほぼ変化していない。

これは、教師信号の違いに原因があると考えられる。 教師信号No.1は一番距離の近いターゲットの位置で理想の回転角度を出力する。 No.2は、1単位時間後のターゲットの位置で理想の回転角度を出力する。 それに対して、教師信号No.3は、ターゲットが n 単位時間後にいる位置で理想の回転角度を出力する。

教師信号No.3は1単位時間以上先の予測を行なうが、実際は毎単位時間ごとにプレーヤーの視野データから教師信号を作成し直す。 このことから、狙いを定めたターゲットが、次の単位時間には別のターゲットに狙いを定めることもありうる。 したがって教師信号No.3は、この不安定な部分のために学習が進まず、教師信号No.1、No.2より誤差が大きくなってしまったとも考えられる。

   figure433
図 6.1: 学習時の移動距離の出力信号と教師信号との誤差

   figure441
図 6.2: 学習時の回転角度の出力信号と教師信号との誤差



Toshinori DEGUCHI
2005年 4月 1日 金曜日 17時11分43秒 JST