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5.2 実験モデル

 

本研究で用いた局所的学習法のカオスニューラルネットワークモデルは、図5.1の相互結合型ネットワークである。このカオスニューラルネットワークに学習させたいパターンを外部入力として継続的に与え、想起段階も利用することによりパターンを学習するのが局所的学習法である。それに対しホップフィールドネットの学習法では、結合荷重は式(4.1)で一意にきまり、ネットワーク動作を必要としない。

ホップフィールドネットワークモデルは、図5.1において外部入力Aiを初期入力としてのみ用い、ニューロンをカオスニューロンではなく、式(2.1)と式(2.2)で与えられる普通のニューロンに置き換えたものである。また、その時の出力関数は階段関数である。

   figure265
図 5.1: カオスニューラルネットワークモデル

  equation273

 

 
tex2html_wrap_inline1075 = 0.015 tex2html_wrap_inline1077 = 2.0 tex2html_wrap_inline1079 = 0.95
tex2html_wrap_inline1081 tex2html_wrap_inline1083 tex2html_wrap_inline1085
tex2html_wrap_inline1087 tex2html_wrap_inline1089
表 5.1: 各パラメータ

カオスニューロンにおいてvをニューロンによらず一定値をとるものとして、i番目のニューロンのダイナミクスは式(5.1)となる。また出力関数は式(3.3)で与えられるシグモイド関数を用いた。

局所的学習のネットワークでは外部入力として入力パターンを継続的に与える。また、従来のカオスニューラルネットワークを用いた連想記憶モデルの多くはニューロンの出力に関してのみ時間加算を考慮しているのに対し、式(5.1)では外部入力に関しても時間加算を考慮している。式(5.1)の各パラメータの値を表5.1のように決めた。この値がカオスを簡単に生成するために重要である。



Deguchi Toshinori
1999年03月23日 (火) 16時14分02秒 JST