next up previous
Next: 4. まとめ Up: 3. 実験 Previous: 3.2 結合荷重の変化回数

3.3 ニューロンの内部状態

不応性の項の係数 tex2html_wrap_inline218 を変化させてネットワークの学習状況を調べたが,その際個々のニューロンの内部状態はどの様に変化しているのか。一つのニューロンをサンプルに置いて,その内部状態を調べた。 図 3tex2html_wrap_inline218 = 2 のニューロンの内部状態である。この時,相互結合が外部入力に追従する形で変化していることが分かり, 図1 で示すように,この条件下での学習は効率良く成功している。 図 4tex2html_wrap_inline218 = 0 のニューロンの状態である。ここでは相互結合の項には大きな変化が見られず,外部入力の値に追従できていない。先に tex2html_wrap_inline218 が 0 の時は学習が成功しないことを述べたが,その理由として 図 4 に示すように,相互結合が十分に変化していないからだと考えられる。また,相互結合の項は結合荷重のみに関係し,ここから結合荷重が十分に変化していないと考えられる。さらに学習が強固に行なわれていないために,パターンを切り替えて学習する際,以前覚えたパターンを忘れてしまうことが考えられる。 よって、個々のニューロンの状態からも、不応性の働きが無いと学習が成功しないことが分かった。

   figure82
図 3: ニューロンの内部状態 tex2html_wrap_inline218 = 2.00

   figure92
図 4: ニューロンの内部状態 tex2html_wrap_inline218 = 0.00



Deguchi Toshinori
Wed May 22 17:02:24 JST 2002