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まとめ

アンケートで使用した五段階の評価をおおよそ得点と意味が同じと 考えそれぞれの評価の平均をとった。その結果を図5.4と 図5.5にまとめた。また図5.6と図5.7は 総合評価として一番使いやすかったものと一番使いにくかったものという評価 の得票数である。

5.4と図5.5を比較してみると、放物運動 シミュレーションの方が全体的に評価が高い。これはやはりゲーム自体が月面 着陸シミュレーションの方が複雑であるためと考えられる。

目立つのは1-2 2-2のプログラムは操作のしやすさで平均3以下の悪い評価を得ても、 質問一の操作のわかりやすさでは平均5や4近くの評価を得ている。 つまり操作の仕方はわかりやすいが単純過ぎて使いにくくなっているということであり 必ずしもわかりやすい操作が使いやすいとは限らないといえる。

今回の実験結果では、構成の見やすさ、操作方法のわかりやすさは同等であった ため、操作のしやすさがそのまま改善点の必要や、「使いやすさ」という評価に 繋がった。

アンケートの結果は、ほぼ予想どおりであったが、今回のユーザビリティの テストはコンピューターを用いて行なったものであり、またアンケートの対象は 本科の学生でありコンピューターを普段から扱っている人たちばかりであるという ことを無視できない。例えば、放物運動シミュレーションのスクロールバーで 値を増減させるものがある。このコンテンツを操作するにはマウスでのドラッグ& ドロップという操作が必要となる。ドラッグ&ドロップとは移動させたい対象の上で マウスのボタンを一度押した状態にし、ボタンを押した状態のまま目的の場所まで 移動させマウスのボタンを押した状態を解除するという動作である。 これは、普段使いなれている人にとっては非常に便利でありわかりやすい操作である。 しかしそうでない人にとっては難しいものであり、ホームページの閲覧ができるような 人でもできないことが多くマウスの操作練習のソフトまで存在しているほどである。

そういった人達ばかりがアンケートの対象だった場合は今回のアンケートで 極端に操作がしにくいと評価された1-2のボタンをクリックするだけのシンプルな ものが高く評価されていたかも知れない。少なくともスクロールバーのものは 選ばれなかったはずである。

   figure316
図 5.4: 放物運動シミュレーション 質問ごとの評価の平均

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図 5.5: 月面着陸シミュレーション 質問ごとの評価の平均

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図 5.6: 放物運動シミュレーションの評価

   figure337
図 5.7: 月面着陸シミュレーションの評価



Toshinori DEGUCHI
2004年 3月24日 水曜日 15時55分02秒 JST