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7.2.1 ランダムパターンの作成

 

まず,調査するにあたって,多くのパターンを作成する必要がある。 そこで,本研究で用いた,乱数を使ってランダムなパターンを作成する方法について 説明する。

1.1 のパターンはすべて,白と黒の割合がほぼ等しいので, 白と黒をそれぞれ 0, 1 とした時の平均を 0.5 となるようにする。 そのため,単純に乱数によって順に 0, 1 を振り分けると,平均値が すべて 0.5 となるとは限らないので,次の手順で行なう (図 7.1 の作成例参照)。 なお,作成するパターンは,特殊パターンと同じ tex2html_wrap_inline2629 の 100 個の成分を 持つものである。

  1. 一列ごとに白黒の数を決める
  2. 一列ごとの白黒の配置を決める
  3. 縦または横の一列ごとに上下または左右を入れ換えるかどうかを決める
  4. 全体を上下左右に入れ換えるかどうかを決める

   figure702
図 7.1: パターンの作成手順

まず,(1) のように一列目から順に白黒の配分を 0 から 10 の乱数を使って決める。 ただし,白または黒が 50 より多くなる場合は,強制的に値を決める。 (2) で,各列ごとに配分した数になるように 1, 0 の乱数を発生させる割合を 変えて,あとは (1) の要領で白黒の配置を決める。 (3)(4) は,(1)(2) で強制的に決めた部分に白または黒がかたまってしまうので, これを改良するものである。 (3) はかたまりをばらすための,(4) は他のパターンとのかたまりの位置を変え, 相関内積をなるべく小さくするためのものである。 (3) は部分的に,(4) は全体的に,乱数を使ってどこをどのように入れ換えるかを 決定する。

なお,相関内積値の細かい設定は,次節で説明する内積値の計算で値を求めてから, この設定を満たしているかどうかを判定し,設定どおりにパターンを変更する。



Deguchi Toshinori
1996年09月05日 (木) 11時50分24秒 JST