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考察・検討1

実験結果の図 5.2より、 定数値入力は動的想起での想起成功パターン数という点において有効である事が分かる。 またその効果はkの値よって違い、 学習パターン数が少いときに有効な値や学習パターン数が多いときに有効な値などのように、 得意不得意がある。 そして、kが大きすぎる場合は逆に悪くなる場合もあることが分かる。 これは、外部からの定数値入力が 相互結合による他ニューロンからの入力よりも大きくなりすぎてしまい、 ニューロンの出力が外部入力のみで 決定されるようになってしまうためだと考えられる。

そして図 5.3より、 定数値入力が想起成功率を下げることが分かる。 この傾向はkの値が大きいほど強い。 しかし入力が無い場合は想起成功パターン数が少なく 1パターンしか想起できない場合も多いため、 1つのパターンを想起する回数が多くなる。 これでは優れた動的想起状態とは言えないため、 想起成功率の低下は動的想起状態を悪くしているとは言えない。



Toshinori DEGUCHI
2005年 4月 1日 金曜日 16時36分09秒 JST