next up previous contents
Next: 1セットの学習回数の改善実験 Up: 学習の強さの測定実験 Previous: 実験結果1

考察・検討1

実験結果より、学習の強さは均一なものではなくパターン毎にバラバラであることが分かる。 これは、アルファベットパターンの黒と白の比率や配置の違い、 他のパターンとどれだけ似ているか、などによって憶え易さに違いがあるためだと考えられる。

この学習の強さと動的想起状態に相関が有るのかを確かめるために、 学習パターン数26個の時の学習の強さと定数値入力、Type1、Type2それぞれの場合の 各アルファベットパターンの平均想起回数で、相関係数を求めた。 その結果を図 6.2 に示す。 この図を見ると、Type1は始めに最高値0.546まで上り その後ゆっくり落ちて行くのが分かる。 また、Type2はゆっくりと上がって行き、その後は0.45付近で安定していることが分かる。 標本相関係数の95%信頼係数を求める図表より Type1の最高値0.546及びType2の0.45での95%信頼限界を求めると、 tex2html_wrap_inline1856 はType1で0.20から0.77となり、Type2では0.06から0.71となる[8]。 標本数が少いために範囲が非常に広いが、 学習の強さと動的想起状態の間には正の相関がある可能性があると考えられる。

   figure630
図 6.2: 学習パターン数26の時の、学習の強さと想起結果の相関係数



Toshinori DEGUCHI
2005年 4月 1日 金曜日 16時36分09秒 JST