: 状態フィードバックによる多入力システムの極配置
: sysconh16
: 状態フィードバックによる極配置問題
本節では1入力で
次元状態変数をもつシステム
,すなわち
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(21.1) |
の極配置問題を考える.
定理6.1 1入力システム
が可制御であれば,状態フィードバック
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(21.2) |
によって任意の極は位置が可能である.ただし,
は状態フィードバックゲインを
表す
次元横ベクトルである.
証明 配置したい
個の極の集合を
とする.状態フィードバック(21.2)によって得られる
閉ループシステムは,
であるから,行列
の特性多項式が
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(21.3) |
に一致するような
が存在するならば,希望の極配置が可能ということになる.
さて対
が可制御であると仮定していることから,適当な正則行列
を用いて
次のような可制御正準形
に変形できる:
ここで,
は
の特性多項式
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(21.4) |
の係数である.このとき
を
![\begin{displaymath}
\bar{k} = \left[ \begin{array}{cccc}
\alpha_0-\beta_0 & \alp...
...\beta_1 & \ldots & \alpha_{n-1}-\beta_{n-1}
\end{array}\right]
\end{displaymath}](img940.png) |
(21.5) |
とおき,さらに
を
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(21.6) |
とおけば
であるから
の特性方程式は(21.3)式に一致する.よって,任意の極は位置が可能であることが示された.
詳細は次節で述べるが,定理6.1の仮定"
が可制御対"は任意の極配置が可能であるための必要条件となっている.
また,(21.6)式の
は
により求めることもできる.これをAckermanのアルゴリズムという(証明略).
: 状態フィードバックによる多入力システムの極配置
: sysconh16
: 状態フィードバックによる極配置問題
endo
平成16年6月30日