全ステップのうちで
学習したパターンの想起度数の度数分布の偏りを示す評価量である.
想起頻度の偏り は,式 (5.4)で定義する.
ここで,Pは学習したパターンの数, はi番目のパターンが想起された回数,
は
の平均である.
このパラメータは大きいほど,想起頻度に偏りがあるということである.
従って,この値は小さいほど望ましい.
なお,式(5.4)においてP=1での値がとれないため,
学習パターン数1のときの値は計算しない.
学習パターンの増加による 想起頻度の偏りを図5.7に示す. 縦軸が想起頻度の偏りで横軸が学習パターン数である. 同期と順序固定の非同期では,想起率が1のところがある. これは,1つのパターンのみを想起しているということである. 制約ありと制約なしの非同期は学習パターン数が増えると0.5付近になっている. 乱数を用いた非同期は想起できるパターンの種類は増えるが, その想起頻度にはある程度偏りが生じていることがわかる.