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3.2 カオスニューロンモデル

カオスニューロンモデルを定式化するに当たって、次のことを考慮する。

上記のネットワークは次章で詳しく述べることとし、フィードバック入力と外部入力を考慮してカオスニューロンのダイナミクスは次のように表せる。

  eqnarray84

ここで、各変数並びに定数は tex2html_wrap_inline1422 :時刻 (t+1) でのニューロン i の出力値。出力は0から1の間の数値であり、また時間は離散的に刻まれる。出力関数はシグモイド関数(図3.3)を用いる。

tex2html_wrap_inline1428 :時刻 t のニューロン j の出力に対するニューロン i へのフィードバック入力。

N :ニューロンのフィードバック入力線の総数。

M :ニューロンの外部入力線の総数。

tex2html_wrap_inline1440 :外部入力 A(t) からニューロン i へのシナプス結合の強さ。

tex2html_wrap_inline1446 :ニューロン i からニューロン j へのシナプス結合の強さ。

tex2html_wrap_inline1452 :外部入力に関する記憶の減衰定数 tex2html_wrap_inline1454

tex2html_wrap_inline1456 :相互結合入力に関する記憶の減衰定数 tex2html_wrap_inline1454

tex2html_wrap_inline1460 :不応性に関する減衰定数 tex2html_wrap_inline1454

g :ニューロンの出力と不応性の大きさとの関係を与える関数。

tex2html_wrap_inline1466 :ニューロンの閾値。

tex2html_wrap_inline1468 :定数パラメータ

   figure97
図 3.3: シグモイド関数

   figure104
図 3.4: カオスニューロンモデル

また、ニューロン i の内部状態を、

    eqnarray111

と定義する。関数 gh を恒等関数として扱えば式(3.4)〜式(3.5)は式(3.7)〜式(3.8)のように単純化できる。

    eqnarray127

ただし

  equation136

とする。最終的なカオスニューロンの出力は次のようになる。

  equation139

となる。ここで tex2html_wrap_inline1476 は、シグモイド関数(図3.3)である。

  equation143



Deguchi Toshinori
1996年12月18日 (水) 11時08分12秒 JST