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テーマ1:非決定性有限オートマトン

アンケートの集計結果を図 5.1に示す。 これは、各評価項目ごとに、それぞれの操作方法に対する評価の内訳(人数)を表したものである。

図 5.1: 「テーマ1:非決定性有限オートマトン」のアンケート結果
\includegraphics[scale=.5]{img/1-1.eps} \includegraphics[scale=.5]{img/1-2.eps}
(a) 学習のしやすさ (b) 効率性
\includegraphics[scale=.5]{img/1-3.eps} \includegraphics[scale=.5]{img/1-4.eps}
(c) 記憶のしやすさ (d) エラー発生率
\includegraphics[scale=.5]{img/1-5.eps}
(e) 主観的満足度

それぞれの操作方法を比較して考えると、1-1、1-2はいずれもボタンをクリックするタイプで似ているが全ての項目において1-1のほうが高い評価を得た。 特に、効率性の項目においては、4以上の評価をつけた人数が1-1は15人であるのに対し1-2はその半分以下の6人である。 この二つの操作方法の大きな違いは、ボタンの目立ち具合と位置である。 この違いが1-1と1-2の評価を分けた大きな要因であると考えられる。 また、1-1がそれぞれの入力値について一つのボタンであるのに対し、1-2は同じ値を入力したい場合でも複数の遷移先が存在する場合には複数のボタンが表示される。 これがユーザの混乱を招き、評価を下げる要因の一つとなったのではないかと考えられる。

1-3については、1-1に次いで全体的に高評価を得た。 入力に使用しているボタンは位置は異なるが、デザインは1-1と同じものである。 やはり、大きく目立つボタンが評価につながると考えられる。 また、効率性と主観的満足度は1-1より高い評価を得た。 これは、一度に最後まで入力することで操作にかかる時間が短縮でき、煩雑さが減るためであると考えられる。

1-4については、他の操作方法と比べ明らかに評価が低かった。 ユーザの思い通りに操作できない点が評価に大きく影響したと考えられる。

このコンテンツのような二通りの入力を複数回行う場合は、それぞれの入力の値に対して一つのボタンを設置することが有効であるといえる。 また、1-1と1-3の評価から、一文字ずつ入力する方法、一度に入力してしまう方法のいずれも需要があることがわかった。 これら二つの方法を使い分けあるいは両方を切り替えられるようにするのが大切であると考えられる。



Deguchi Lab. 平成21年3月6日