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実験3:入力パターンの要素の固定による学習への影響

5.4.1節で、入力パターン同士が似ている方が学習が成功しやすくなるという見解が得られた。このことから、2値で構成された入力パターンの要素の一部を、全てのパターンで共通に固定させた場合、それぞれの入力パターン同士が似ている状態を意図的に作る事ができ、学習は成功しやすくなるのではないかと考えた。その入力パターンの例を図 5.7に示す。この図では、入力パターンの要素数は$ 50$ 、1の比率は50%、全てのパターンで共通して固定させる要素の割合(以下、固定率) は40%としている。つまり、図 5.7では、矩形で囲まれている10個の要素が全ての入力パターンで共通に固定されている。
図 5.7: 各入力パターンの要素の固定
\includegraphics[scale=0.65]{images/fix3.eps}

本実験では、上記の入力パターンを用いることによる学習への影響を調べる。ネットワークの素子数は100, 200, 300のそれぞれの場合で実験を行う。固定率は0〜90%まで10%ずつ変化させる。ただし、素子数100においては、90%固定すると作成できるパターン数の限界を越えてしまうため、固定率は0〜80%とする。なお、固定率0%ということは、全ての入力パターンの要素がそれぞれ完全にランダムに配置された状態である。1の比率は50%で一定とする。また、$ \Delta w$ の値は、5.4節、5.5節で設定した値を、本実験でもそれぞれの素子数に同様に設定する。



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Deguchi Lab. 2012年3月12日