そこで、1の比率を変化させたことで、 と の適切な組み合わせは、より小さな値もしくは大きな値に変化したのではないかと考え、 と の設定値を変えて再度学習を行った。ここで採用した設定値は、5.7節のパターン と、以下に示すパターン である。
パターン : 〜 まで ずつ変化
: 〜 まで ずつ変化
その結果は、先に行われたパターン の場合の結果とほぼ同様で完全学習はできていなかった。
以上の結果を踏まえ、次は入力パターン数を130まで減らし、 と の設定値はパターン とした場合に完全学習が可能かどうかを確認するために再度学習を行った。その結果、完全学習を確認することができた。その際の と の各組み合わせによる学習成功パターン数のグラフを図 5.12に示す。
グラフ上の濃い点が適切な組み合わせである。その適切な組み合わせは、全部で5171組存在した。適切な組み合わせの数が多いことから、もう少し多い入力パターン数においても同じ設定値のままで完全学習ができると考えられる。
本実験により、1の比率を変化させたことで、 と の適切な組み合わせの関係に影響を及ぼしたことが考えられる。しかし、その影響により適切な組み合わせの関係が具体的にどう変化したかについては、現時点ではまだ明らかにできていない。 また、1の比率10%、入力パターン数150の場合に、5.7節のパターン や の設定値にしても学習の成果が得られなかったことから、パターン や のような の方が よりも100分の1ほど小さいという関係の組み合わせは、適切ではないことが考えられる。 のみをより小さく変化させたり、逆に のみをより小さく変化させたりした設定値が適切な組み合わせとなる可能性がある。いずれにせよ、 と の組み合わせの大方の検討をつけた後は、それらの組み合わせを総当たりで試していく必要がある。適切な組み合わせが明らかになれば、1の比率50%の場合よりも、学習は成功しやすくなり、最大完全学習数は多くなることが考えられる。