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研究内容

窒化炭素薄膜 (carbon nitride films)

窒化炭素は窒素と炭素からなる化合物です。窒化炭素は理論的にさまざまな結晶構造を取ることができます。 硬質な結晶として三方晶型、六方晶型(下図:結晶構造のアニメーション)、立方晶型の構造が考えられており、体積弾性率がダイヤモンドより高いという理論計算が報告されています。 さまざま方法で合成が試みられていますが、確立した合成方法はありません。 ターゲットにグラファイト、反応ガスに窒素を用いたマグネトロンスパッタ法では、アモルファスの窒化炭素薄膜が合成できます。低誘電率としての材料、重粒子イオンの検出材などの応用が考えられてきました。近年は光アクチュエーターの応用も検討されています。

層状窒化炭素薄膜 (layered carbon nitride films)

層状窒化炭素は二次元構造を持ち層状に積層した層状物質です。層状物質としては、鉛筆の芯のグラファイトや潤滑材として利用されている二硫化モリブデンが有名です。層状窒化炭素はメラミンを500℃以上で加熱することで合成することができますが粉末状のものしか得られません。

当研究室では、層状窒化炭素を半導体材料として応用するために薄膜という形で合成を行い、その電子物性を調べています。詳細は層状窒化炭素を御覧ください。

フラーレン (fullerene)

フラーレンは炭素原子がボール状に結合したサッカーボールのような分子構造をしており、層状は分子がファンデルワールス力で固体化しています。当研究室ではフラーレンC60(下図:C60分子構造)を真空蒸着で薄膜化しその電子物性を調べました。C60薄膜のバンドギャップは1.7eV程度であること、分子間に酸素が入り込むインターカレーションが起きると電気伝導が下がることなどがわかりました。

お問い合わせ

羽渕仁恵

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habuchi[atmark]gifu-nct.ac.jp