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回転角度の出力誤差

学習時の回転角度の誤差を図 6.5 に示す。 この結果を見ると、学習時の移動距離の誤差の最大であった教師信号No.2が、回転角度の誤差では最小となっている。

また、教師信号No.1、No.2は、0.1よりも小さな値に収束しているので、良い学習ができていることになる。 しかし、教師信号No.3は始めから約0.2でほぼ変化していない。 また、他の教師信号と比べて大きな誤差値を取っている。

これは、教師信号の違いに原因があると考えられる。 教師信号No.1は一番距離の近いターゲットの位置で理想の回転角度を出力する。 No.2は、1単位時間後のターゲットの位置で理想の回転角度を出力する。 それに対して、教師信号No.3は、ターゲットが n 単位時間後にいる位置で理想の回転角度を出力する(前章の教師信号No.3を参照)。 また、教師信号No.3は1単位時間以上先の予測を行なうが、実際は毎単位時間ごとにプレーヤーの視野データから教師信号を作成し直す。 このことから、狙いを定めたターゲットが、次の単位時間には別のターゲットに狙いを定めることもありうる。 したがって教師信号No.3は、この不安定な部分のために学習が進まず、教師信号No.1、No.2より誤差が大きくなってしまったとも考えられる。

   figure436
図 6.1: 学習時の移動距離の出力信号と教師信号との誤差

   figure444
図 6.2: 学習時の回転角度の出力信号と教師信号との誤差



Toshinori DEGUCHI
2004年 3月22日 月曜日 11時57分15秒 JST