機械工学は非常に幅広い分野の学問で構成されています。
そのため、1年生から数学、物理などの基礎科目をしっかりと学習し、機械工学という大樹を
学ぶ基礎をしっかりと身に着けます。学年が上がるにつれて機械工学の専門科目が少しずつ
増えて3年生から材料力学や熱力学といった本格的な機械工学の授業が始まります。
最終的に5年生では大学卒業レベルの工学的専門知識を学びます。
多くの授業は教室で行われます。1クラス約40名、夏季は暑さ対策のため空調管理されます。
最も基本となる汎用旋盤から新鋭のNC旋盤まで多様な工作機械でモノ作りの基礎を学びます。
その他にエンジンの分解、組み立てなども行い、機械に実際に触れながら仕組みを理解します。
企業でも実際に用いられている3DCADシステム(Solid works)を使って設計を学びます。設計はものづくりにおいて非常に重要な科目であり、1年生から5年生を通して必ず図面に関わる授業があります。1年生ではドラフターを使って手書きで製図の基礎を学び、2年生からは3DCADシステムを使用します。更に、5年生ではその図面を使ってFEM(有限要素法)解析シミュレーションを行います。
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座学だけでなく、実験実習で機械工学を学びます。
①シャルピー衝撃試験
機械材料の熱処理による靱性の変化を学習します。
②熱の仕事当量測定
熱力学では熱と仕事の保存則を学びます。この実験ではヒーターに与えられた電力(仕事)によってヒーターで加熱された水が何度上昇するかを精密に測定し熱と仕事の等価性を実験で明らかにします。
1年生 | ものづくり入門 |
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2年生 | 機械工作法Ⅰ, 機械工作法Ⅱ, 情報リテラシー, 機械設計製図Ⅰ, 機械工学実習Ⅰ |
3年生 | 応用物理Ⅰ, 工業力学, 機構学, 材料力学Ⅰ, 材料学Ⅰ, 計測工学, 機械設計法Ⅰ, 情報処理Ⅰ, 数値計算法, 機械設計製図Ⅱ, 機械工学実験Ⅰ, 機械工学実習Ⅱ, |
4年生 | 応用数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ, 応用物理Ⅱ, 機械力学Ⅰ, 機械力学Ⅱ, 材料力学Ⅱ, 材料力学Ⅲ, 流体力学Ⅰ, 熱力学Ⅰ, 材料学Ⅱ, 塑性加工学Ⅰ, 制御工学Ⅰ, 機械設計法Ⅱ, 情報処理Ⅱ, 機械工学実験Ⅱ, 創生工学実習, 機械工学基礎研究, |
5年生 | 生産工学, 技術者倫理, 卒業研究, 応用物理Ⅲ, 流体力学Ⅱ, 流体力学Ⅲ, 熱力学Ⅱ, エネルギー工学, 伝熱工学, 材料学Ⅲ, 塑性加工学Ⅱ, 制御工学Ⅱ, 電気・電子工学概論, 工学解析, 弾性力学, 塑性力学, システム工学, メカトロニクス, ロボット工学 |
岐阜高専では全教員がオフィスアワーを設けております。オフィスアワーは教員が毎週の決まった時間を必ず確保し、学生の質問に答えるというものです。質問は授業のことだけでなく、就職、進学、部活などどんな内容でも受け付け、学生へのきめの細かいケアを心がけています。もちろんオフィスアワー以外の時間でも可能な限り対応します。
専門科目においては大学学部レベルの教科書を使用して授業を行います。5年間の一貫教育により、大学より2年早く、大学学部レベルの水準に鍛え上げます。
機械工学科 5年 |
―――専門科目の授業は大変ですか? 専門科目の授業数は1年生のうちは少なく、学年が上がるごとに少しずつ増えていったため、自然に慣れることができました。大変でしたが、楽しく学ぶことができたと思います。 ―――中学生に向けて一言。 モノづくりが好きな人なら入って損はないと思います。 |
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機械工学科 5年 |
―――1番楽しかった授業はなんですか? 創生工学実習が一番楽しかったです。まずクラスをいくつかの班に分け、それぞれの班で1台ずつコンプレッサーを作ります。班の中でコンプレッサーを構成する各部品を分担して設計しました。私はプーリーを担当しました。設計後、実習工場で旋盤や溶接機を使って作し、最終的にみんなで作った部品でコンプレッサーを組み立て、最後に性能試験を行いました。 ―――中学生に向けて一言。 高専は将来やりたいことがはっきりしている人に特にお勧めします。 |
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