学科紹介

環境都市工学とは

日本は災害大国です.自然災害は毎年のように発生しており,その都度,日本は自然災害に対して脆弱であることを思い知らされます.

社会基盤が整備されている日本においてひとたび災害が起きると,普段の「当たり前」な生活は当たり前ではないということに気づかされます.

人々の「当たり前」な生活を当たり前にし続ける.「当たり前」な生活が当たり前ではなくなったとき,一刻も早く「当たり前」な生活を取り戻す.それが環境都市工学です.

環境都市工学科では,自然災害から国土と人々を守る「防災・減災」快適で安全な生活や産業を支える「社会基盤整備」に関わる技術を創造・提案できる能力を身につけます.さらに,自然と共生・調和し,環境負荷の低減を考慮した「循環型の都市づくり」についても取り組みます.

この分野の仕事は,大きく分けると,防災や社会基盤整備に関する計画立案をする職種(国家・地方公務員)と,防災や社会基盤に関する施設を調査・設計・施工・維持管理する職種(建設会社,コンサルタント会社)です.

いずれも,自分の技術が住民の安全・快適な生活に貢献していることを実感できる仕事です.環境都市工学は,公共心が強く,住民の役に立つことに喜びを感じられる人にとって,工学の中で最も適した分野です.

学科長挨拶

学科長
水野 剛規

環境都市工学科では、私たちの生活に欠かせない社会基盤(道路、鉄道、港湾、空港、上下水道、電気、ガスなど)について学びます。ものづくりのハード面から、環境・調査・企画・計画といったソフト面まで、その範囲は非常に幅広いのが特徴です。そのため、授業内容も多岐にわたり、土、水、材料、環境、構造、製図、測量、計画(都市や交通)、防災など、自然を相手に社会基盤のあらゆる分野を5年間にわたって学びます。学科の特徴として、見学、実験、実習が豊富にありますので、実際に目で見て体験しながら、これらの技術を習得することができます。また、卒業後の進路も多様で、公務員、建設会社、コンサルタント、鉄道会社、電力・ガス会社、製造業など、幅広い分野で卒業生が活躍しています。進学においても、専攻科をはじめ、全国の国公立大学へ多数の人材を輩出しています。以上のように、本学科では多くの知識を学び、多様な将来の選択肢を用意しています。

環境都市工学の魅力は、私たちの「当たり前の生活」を縁の下から支えることのやりがいもさることながら、自分たちが手がけたものが半永久的にカタチとして残ること、そしてそのスケールの大きさにあると思います。社会基盤施設のダイナミズムや重要性を感じながら、安全・安心なまちづくりを私たちと一緒に学び、将来、技術者として皆さんの夢を地図に残してみませんか?

学科について知るには?

オープンキャンパス

毎年8月に,中学生を対象としたオープンキャンパスを実施しています.

環境都市工学科では,5年生が主体となって準備を進め,当日は学科について実体験を交えながら説明します.

学科の魅力を伝えようとする在学生たちの懸命な姿から,環境都市工学科の雰囲気を感じられること間違いなし!

Sainte Chapelle
水質試験の説明
Sainte Chapelle
液状化の説明
Sainte Chapelle
耐震の説明

高専祭

高専祭の企画の一つとして,毎年「環境都市の部屋」を実施しています.学科紹介のパネル展示やイベントを開催しています.教員や在学生が質問に答えるコーナーもあります.

高専祭にはどなたでもご参加いただけますので,高専祭の際には「環境都市の部屋」にもお立ち寄りください!

Sainte Chapelle
パネル展示
Sainte Chapelle
イベント
Sainte Chapelle
在学生による説明

入試説明会

中学生とその保護者様向けの入試説明会の際に,学科見学会を開催しています.各種実験装置や測量器械などをじっくり見学できます.

入試説明会にご参加いただいた際には,環境都市工学科を見学してください!

公開講座

「環境都市工学入門」と題して,小・中学生向けに公開講座を開催しています.環境都市工学について触れる機会です.

毎年工夫を凝らし,内容を変えていますので,是非,ご参加ください!

Sainte Chapelle
座学
Sainte Chapelle
フィールドワーク
Sainte Chapelle
フィールドワーク

FAQ

どのような人が環境都市工学科に向いていますか?

環境都市工学の分野としては,元気な人や,協調性のある人が向いています.
本学科としては,自発的・計画的に学業に取り組む姿勢が大事になります.なんとかなると思っていても,どうにもならないことが多いので.

建築との違いは何ですか?

余白を活かすのが建築.余白を埋めたくなるのが環境都市工学.
構造工学や都市計画など,重複している部分もありますが,建築と環境都市工学は異なります.
建築では,建物自体の設計・施工や地域の開発を計画します.
環境都市工学では,橋,トンネル,道路,鉄道,電気,水道など,社会の基盤となる構造物の計画,調査,設計,施工,維持管理をします.
環境都市工学で取り扱うものは,規模が大きく,また,公共性も高いです.
なお,岐阜高専の環境都市工学科に在籍しても,建築士試験の受験資格を満たしませんので,ご注意ください.

環境問題について学べますか?

循環型社会の形成は取り組まなければならない喫緊の課題であり,本学科でも重視しています.
とはいえ,本学科の本質は「土木」です.学生からも「入学してみたら土木だった.」とよくぼやかれます.
本学科では,環境問題そのものについて学ぶというよりも,土木を礎として,社会基盤の整備において,どのように環境問題に取り組むかという観点での学びになります.