学校生活

本学科での5年間

本学科では,座学だけでなく,実際に見て,体感することも大切にしています.5年間を通じて,数多くの現場見学やフィールドワーク,実験,実習を実施しています. 環境都市工学科に入学後,どのような学生生活を送るのか.学科に特化した学校生活を学年ごとにご紹介します.

最新情報については学科ニュース ,授業の詳細についてはシラバス をご覧ください.

1年生

授業は主に,国語,英語,数学,物理などの一般科目です.環境都市工学科の専門科目としては,「シビルエンジニアリング入門」と「コンピューターリテラシー」の授業があります.

「シビルエンジニアリング入門」では,現場見学,卒業生による講演,合意形成のグループワーク,フィールドワークなどを通じて,環境都市工学の全体像を学びます.

建設現場見学
卒業生による講演
合意形成のグループワーク
フィールドワーク

クラスメイトは5年間一緒!

岐阜高専ではクラス替えはありません.クラスメイトとは5年間の付き合いとなります.

環境都市工学科の特色である実験・実習は,クラスメイトとのグループワークです.円滑な学校生活を送るためには,協調性が大切です.

元気で活発な環境都市工学科の学生は,スポーツ大会でも大活躍です.スポーツ大会は,年に2回,全クラス対抗で実施されます.

バレーボール
ソフトテニス
バスケットボール
大会後に集合写真撮影

2年生

一般科目のほか,専門科目として「基礎製図」,「測量学・測量実習」,「基礎力学」,「基礎材料学」の授業があります.

「基礎材料学」の一環で,製鉄所やアスファルトプラントを見学します.

「基礎製図」では,CADを用いた製図について学びます.環境都市の分野では,BIM/CIM(計画・調査・設計における3次元モデル)の導入が進められています.

プラント見学
プラント見学
プラント見学

測量実習

測量は,環境都市工学におけるものづくりに必要不可欠な「計測」です.器械を使って,角度,距離,高さを測ります.環境都市工学の分野で造るものは,橋,トンネルなどとても大規模ですが,これらを造る際に実施する測量では,ミリ単位の精度が求められます.

測量技術の進化は目覚ましく,ドローンなど,新たな技術が次々と導入されています.

本学科では,2年生と3年生で測量実習の時間を設けており,測量の実践技術を身に着けます.

測量実習
測量実習
建設ICT講座

3年生

専門科目が一気に増えます.「構造力学」・「水理学」・「土質力学」は,3力と呼ばれる力学系科目で,環境都市工学の礎です.また,実体験を通して理論を習得するための基礎実験I(材料実験・土質実験・水理実験・環境実験)があります.レポート,レポート,テスト,レポート・・・と充実した(?)生活です.自分に合った勉強法方法を見出し,計画的に取り組むことが大事です.

キャリア教育はより具体的になります.建設技術フェアや企業フェスに参加して,環境都市工学の分野に関連する企業や官公庁を知るとともに,業界の最新の動向を把握します.特別活動では,卒業生による業界説明会も実施します.卒業後の進路や人生設計について具体的に考え始めます.

ICTを活用した授業
環境実験
建設技術フェア見学
卒業生による業界説明

3年生の研修旅行

3年生は11月に日帰りの研修旅行を実施します.行先はクラスで決めます.環境都市工学の分野に関係する現場や施設を見学した後は,自由行動もあります.

川越火力発電所見学
名古屋港見学
丸山ダム見学
中部国際空港見学

4年生

最も忙しい充実した1年間です.3年次の専門科目を礎として,専門科目の内容がさらにパワーアップします.引き続き,基礎実験II(材料実験・土質実験・構造実験・水理実験)もあります.レポート,レポート,レポート,テスト,レポート,レポート・・・生活が続きます.

基礎実験IIの一環で,コンクリートはりの破壊実験や,徳山ダムを見学します.また,構造実験としてブリッジコンテストを実施しています.

進路決定に向けて,夏休み中にインターンシップに参加し,社会人生活を実体験します.岐阜高専建設技術士有志会によるキャリア支援講演もあります.冬には進路の方向性を定め,春からは進路決定に向けた活動が本格化します.

コンクリートはりの破壊実験見学
ブリッジコンテスト
キャリア支援講演

高専祭専門展

岐阜高専で開催される高専祭の中で,4年生は「専門展」と呼ばれる学科対抗のプレゼンテーションに取り組みます.

専門展では,各学科の専門性を来場者の方にわかりやすく説明することが求められます.

学生たち自らが考えたテーマに沿って,展示品やパネルを制作し,発表します.クラスで一丸となって取り組む専門展は,高専生活の思い出になります.

集合写真
プレゼンの様子
プレゼンの様子
プレゼンの様子

4年生の研修旅行

4年生は11月に4日間の研修旅行を実施します.環境都市工学に関する施設を見学します.

研修先はクラスで決めます.行き先は,北海道,東北,関西,四国,九州と様々です.研修終了後は現地で解散し,自由旅行となります.

北海道
中国・四国地方
東北地方
関西地方

5年生

選択科目の授業が増え,学びたい内容に応じて受講する授業を決めることができます.「鋼構造」の授業では,鋼橋の製作工場を見学します.

「総合実験」では,オープンキャンパスの準備に取り組み,当日はパネル説明や実演を通して,中学生に向けて学科の魅力を伝えます.

さらに,「総合実験」ではPBL教育として,身の回りにある課題の発見・抽出と,解決策の提案をします.成果を各種コンテストに応募しており,入賞実績もあります.

工場見学
オープンキャンパス
パテントコンテストで入賞

卒業研究

5年生になると,研究室に所属して卒業研究に取り組みます.研究活動が学校生活の中心になります.研究室によっては,教員とのディスカッションやゼミ発表を活発に実施します.

研究テーマ・内容は人によって様々です.実験で汗を流す研究もあれば,数値計算や機械学習でPCと格闘する研究もあります.観測のため現地に赴く研究もあります.

研究成果を卒業論文としてまとめ,発表します.

学外発表をする5年生もいます.大学2年生相当の学年での学会発表は,高専ならではの強みです.

ゼミ室
教員とのディスカッション
ゼミ発表
卒業研究発表会
学会発表

FAQ

制服はありますか?校則は厳しいですか?

5年間通して制服はありません.私服で学校生活を送ります.環境都市工学科では,実験・実習・見学の際に作業服を着用します.
校則は一応あります.規則が色々と.カンニングや20歳未満の喫煙・飲酒など,やっちゃいけないことをやれば指導があります.ただし,髪型や頭髪の色,服装に関する決まりはないですし,世の中で「ブラック校則」といわれる類の決まりはないです.
高専では自立と自律が求められます.

環境都市工学科では,女子は少ないですか?

環境都市工学科では,クラスの2~4割を女子が占めます.岐阜高専の5学科の中では,建築学科に次いで女子の割合が多いです.
環境都市工学の分野としても,女性の活躍の場が増えています.

見学・実験・実習はどのくらいあるんですか?

3,4年生の基礎実験は,試験期間を除いて毎週あります.レポート執筆は地獄大変ですが,実験自体は面白いと・・・思ってくれているかと.
2,3年生の測量実習は天候に左右されるため不定期ですが,測量学(座学)と交互に2週間に1回程度実施しています.
見学は不定期です.実際の実施状況については学科ニュースをご覧ください.コロナ禍で2020年度と2021年度は自粛していましたが,2022年度からは徐々に復活しています.

専門科目は難しいですか?

難しいです.特に,構造力学・水理学・土質力学の3力を苦手とする学生が多いです.
本学科では,国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)レベルの内容を理解することを学修目標としています.
公務員試験,編入学試験,資格試験,いずれも過去問と同一の問題は出ません.基本を理解して,応用問題を解ける力を身に着けてもらうことを大事にしています.
わからないなと思った時点で,科目担当に質問しましょう.

環境都市工学科は忙しいとか,大変とか聞きますが本当ですか?

本当です.本学科は,実験・実習が豊富なため,レポートも豊富です.課題が1つ終われば,課題が2つ増える.バイバインかな?
率直にお答えすると,岐阜高専環境都市工学科では,課題やレポートに追われたり,専門科目が難しかったり,様々な困難に直面します.そんなとき,横や縦のつながりを築いたり,頭だけでなく手や体を動かしたり,課題解決のために自ら動くことができれば,困難に乗り越える力が自然と身につきます.この力は,社会に出たとき,必ず武器になります.
本学科に入学してくれた学生は学科の宝ですので,困ったときは遠慮せずに学科教職員を頼ってください.

留年するって本当ですか?

進級要件を満たせない場合は留年します.留年は,決して稀なことではないです.
留年しないためには,わからないことを放置しないこと,回答を丸暗記するのではなく,「解き方」を覚えることが大切です.
また,計画的・自主的に勉学に励むことが大事です.

数学,理科があまり得意でありません.勉強についていけますか?

「大丈夫です!」と回答したいところですが,数学が極度に苦手だと,専門科目に苦労するかもしれません.
それでも本学科には「自分,文系なんで」と自称する学生は多いですし,コツを掴んで乗り切る学生も多いです.

青春を送れますか?

高専であろうがなかろうが,どのような青春を送るかは,結局は本人次第かなと思います.